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写真11 写真12
ヒト以外の霊長類をグループで飼育することは、飼育下の社会的環境を向上する理想的な方法であろう(写真11)。しかしながら、この方法に付随して危険な問題が生じる可能性がある。研究所でグループ飼育されている霊長類において、個体間で生じるあからさまな攻撃的衝突はむしろ普通に見られることである(写真12)。
アカゲザルに関して言えば、Rolland(1991)は次のようなことを報告している。"私が臨床の獣医として最もよく扱った問題は、グループ飼育のマカクの外傷治療である"。こういった個体間の攻撃的衝突は、以前から同居がうまくいっていたグループの中で、何ら変化がない時ですら起こることである(例えば、Reinhardt
et al., 1987a; Judge et al., 1994)。
外傷性のけがの発生率は、新しいグループが形成された時や(例えば、Bernstein
& Gordon, 1977; Line et al., 1990a; Reinhardt, 1991a; Clarke
& Blanchard, 1994; Westergaard et al., 1999)、医療目的でやむをえず個体をグループから分離した後、再びグループ内に導入した際に(例えば、Southwick,
1967; Bernstein et al., 1974)高くなる。外傷は皮膚表面の擦り傷から多部位にわたる傷・裂傷にまで及ぶ。時にそれは、個体の生命を脅かすほどの大量出血やショックを引き起こす。
適時交配の目的で、私達の施設でグループ飼育しているメスのアカゲザル120頭からなる集団では、個体をグループケージ内から診療室に移動させなければならないほどの傷害が8ヶ月の間に57件発生した。1年間で見ると、個体間の争いが原因で100頭中10頭、もしくはそれ以上の割合で個体が死亡した(Kaplan
et al., 1980; Kessler et al., 1985)。
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